「大量にあるデータの平均をパッと出したい」「結局、この表の中にデータは何件あるの?」 そんな時、手作業で数えたり電卓を叩いたりしていませんか?
Googleスプレッドシートの「統計関数」を使えば、数千行あるデータからでも一瞬で「平均値」や「合計数」、「最高・最低スコア」を導き出すことができます。
特に、今回ご紹介する関数は事務職やデータ分析の現場では「知っていて当たり前」とされる超重要スキル。でも、実は「文字が入っているセルをどう扱うか」で計算結果が変わってしまう落とし穴もあるんです。この記事で、正しく安全にデータを集計するコツをマスターしましょう!
AVERAGE関数 & AVERAGEA関数
基本的な使い方
構文=AVERAGE(値1, [値2, …])
構文=AVERAGEA(値1, [値2, …])
データセット内の値の平均値を返します。テキストは無視されます。
出典:Google ドキュメント エディタ ヘルプ AVERAGE
データセット内の値の平均値を返します。
内容はどちらも平均値を求める関数であることが書かれています。違いは「テキストは無視されます」という部分だけになります。「AVERAGE関数」はテキストを無視した平均値を返しますが、「AVERAGEA関数」はテキストを無視せず平均値を返します。言葉で説明するとよく分かりませんので、以下の実際の使い方をご参照ください。
実際の使い方

2019年から2021年の売り上げの平均を計算してみましょう。左側の表には、「AVERAGE関数」を右側の表には、「AVERAGEA関数」の数式を入力しています。
AVERAGE関数:=AVERAGE(B2:B13)
AVERAGEA関数:=AVERAGEA(G2:G13)
基本的な数式はどちらも同じですが、計算結果には違いがあります。

「AVERAGE関数」では、テキストが無視されますので、合計金額を11で割った値が表示されています。
「AVERAGEA関数」では、テキストは「0」としてカウントされますので、合計金額を12で割った値が表示されています。
平均値を求めるとき、どちらの関数を使用するかは、お使いになる環境に合わせて使い分けてください。
「A」がつく関数のリスク管理
アドバイス: AVERAGEA や MINA は、文字を「0」として計算に含めます。これは一見便利ですが、「未入力(休業など)」を「売上0円」として平均に含めてしまうと、本来の平均値より低く出てしまうという実務上のリスクがあります。基本的には末尾にAがつかない方(AVERAGE等)を使い、意図がある時だけA付きを使うようにしましょう。
COUNT関数 & COUNTA関数
基本的な使い方
構文=COUNT(値1, [値2, …])
構文=COUNTA(値1, [値2, …])
データセット内の数値の個数を返します。
出典:Google ドキュメント エディタ ヘルプ COUNT
データセット内の値の個数を返します。
内容を読むとわかりにくいですが、どちらも簡単に言うと「セル」を数える関数だと思ってください。両者の違いはどこにあるかと言うと、「COUNT関数」は「数値」のセルを数えるのに対して、「COUNTA関数」は「テキスト」が入力されたセルであっても指定した範囲内のセルをすべて数えます。以下の実際の使い方をお読み頂き、違いを確認してください。
実際の使い方

売上表のセルの数を数えてみました。B列は「COUNT関数」、D列は「COUNTA関数」で数えてみます。
COUNT関数:=COUNT(B2:B13)
COUNTA関数:=COUNTA(D2:D13)

「COUNT関数」は数値が入っているセルだけを数えますので、テキストの入っているセルを無視します。そのため合計は「11」になりました。「COUNTA関数」は、テキストの入っているセルも数えますので、「12」になっています。
プロの視点:
- COUNT: 「数値」だけを数える(売上の件数など)
- COUNTA: 「何かが入っているセル」をすべて数える(出席名簿や商品リストなど)
離れた場所のセルをカウントする

「COUNT関数」、「COUNTA関数」ともに、離れた場所のセルを数えることも出来ます。ここでは、2020年度の売り上げのセルも一緒に数えてみます。先程の数式に、「,(カンマ)」を付けて「範囲」を追加します。
COUNT関数:=COUNT(B2:B13,C2:C13)
COUNTA関数:=COUNTA(D2:D13,C2:C13)

「COUNT関数」では、数値の入ったセルのみ数えますので、合計は「22」になりました。
「COUNTA関数」では、すべてのセルを数えますので、合計は「24」になっています。
「空文字」に注意!
ハマりポイント: IFERROR や IF 関数で “”(空文字)を返しているセルがある場合、COUNTA はそれを「データあり」と見なしてカウントしてしまいます。「見た目は空白なのにカウントされる!」と思ったらここをチェックしてみてください。
数値やテキストを数える関数として、「COUNTUNIQUE関数」もあります。「COUNTUNIQUE関数」は重複を除外してデータをカウントしてくれます。
MAX関数 & MIN関数
基本的な使い方
構文=MAX(値1, [値2, …])
構文=MIN(値1, [値2, …])
数値のデータセットにおける最大値を返します。
数値のデータセットにおける最小値を返します。
「MAX関数」は、選択範囲の最大値を、「MIN関数」は選択範囲の最小値を求めます。
実際の使い方

売上表から各年の、最高売り上げと最低売り上げを求めます。
MAX関数:=MAX(B2:B13)
MIN関数:=MIN(B2:B13)

各年の最高売り上げと最低売り上げが表示されました。
MAXA関数 & MINA関数
MAX関数とMIN関数に似た関数で、「MAXA関数」と「MINA関数」があります。これらの特徴はテキストなどの文字列が書かれたセルを「0」としてカウントする関数になります。

先ほどと同様に、最高売り上げ、最低売り上げを求める数式を、「MAXA関数」と「MINA関数」を使って求めてみます。
MAXA関数:=MAX(D2:D13)
MINA関数:=MIN(D2:D13)

最高売り上げが、「450000」円、最低売り上げが「0」円と表示されました。最高売り上げは変わりませんが、最低売り上げは、「休業」というテキストの書かれたセルが「0」として計算されますので、「0」が表示されるようになります。
「MINA関数」はテキストの書かれたセルが「0」としてカウントされると最低値が変わりますが、「MAXA関数」には何の変化も起きないため、使用することがあるのかと思われる方も多いと思います。
実際に使用頻度は少ないと思いますが、例えばセルに「マイナス」の数値が記入された表であれば、「テキスト」が「0」になると、「MAXA関数」を使えば、最大値が「0」と表示されます。
データ分析のポイント
- 「ステータスバー」を活用しよう: 実は、範囲を選択するだけで画面の右下(ステータスバー)に平均や合計が自動で表示されます。数式を入れるまでもない、ちょっとした確認の時に便利ですよ!
- 「0」と「空白」の違いを意識する: 平均値を出す際、セルが『0』だと平均を下げますが、『空白』だと無視されます。正確なデータ分析のために、入力ルールを統一しておくのがプロの鉄則です。
- グラフとの組み合わせ: 最大値や最小値を求めたら、次はそれをグラフにしてみましょう。数字だけでは見えないデータの傾向が、一目で分かるようになります。
まとめ
お疲れ様でした!統計関数の基本である「平均・カウント・最大・最小」をマスターすれば、どんなに膨大なデータもあなたの思い通りに整理できるようになります。
- 数値だけを扱いたいときは、AVERAGE / COUNT / MAX / MIN
- 「休業」や「欠席」も0として扱いたいときは、末尾に「A」がつく関数
- 重複を省いて数えたいときは、COUNTUNIQUE
これらの使い分けができるようになれば、会議資料の説得力もグッと増すはずです。統計関数は「対(つい)」で覚えるのがコツですので、迷ったらまたこのページで確認してみてくださいね。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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