今回は「フィルタ」の関数をご紹介させて頂きます。
どの関数も表をより良く活用するには欠かせない関数になっていますので、ぜひこの機会にしっかりと身につけてください。
それでは早速、ご紹介させて頂きます。
FILTER関数
基本的な使い方
構文=FILTER(範囲, 条件1, [条件2, …])
Googleのヘルプには以下のように書かれています。
ソース範囲をフィルタ処理して、指定した条件を満たす行または列のみを返します。
範囲を選択して、指定した条件に合う行または列を表示させます。
「FILTER関数」のポイントは、単一の行や列ではなく、複数の行や列を表示させることが出来るところにあります。
実際にどのように使うかは以下で詳しくご説明させて頂きます。
実際の使い方
12月の売り上げ表から、佐藤さんが購入した商品等の情報をすべて表示させます。
数式は以下になります。
=FILTER(A2:F20,B2:B20=H2)
「A2:F20」で選択範囲を指定して、「B2:B20」の列の中で、「H2」に合う行を表示させています。
ここで注意して頂きたいのは、「FILTER関数」は、「見出し」を含むことが出来ないので、日付や購入者と書かれた部分が必要であれば、ご自身でコピーアンドペーストして追加するようにしてください。
選択範囲を「A1:F20」と入力するとエラーになってしまいますので注意が必要です。
また「H2」は、「”佐藤”」と文字列にしても同じ結果が表示されます。
応用編
「FILTER関数」は単一の条件だけではなく、複数の条件を指定することも可能です。
先程の条件に、10000円以上という条件を追加してみました。
数式は以下になります。
=FILTER(A2:F20,B2:B20=H12,D2:D20>=10000)
先程の数式の後に、「 ,D2:D20>=10000 」を追加しています。
最初に表示されていた、「シャツ8800円」の列が消えています。
「FILTER関数」で間違いやすいポイントが、選択範囲の行番号(数字)は同じである必要があるということです。
ここでは、「 A2:F20」、「B2:B20」、「D2:D20」 のように、セルの「列」は違っても、「行」はすべて同じになっています。
「行」が1つでも違うとエラーになりますので注意して利用してください。
SORT関数
基本的な使い方
構文=SORT(範囲, 並べ替える列, 昇順, [並べ替える列2, 昇順2, …])
Googleのヘルプには以下のように書かれています。
指定した配列または範囲の行を、1 列または複数の列の値に従って並べ替えます。
範囲を選択して、昇順、または降順で並べ替えます。
- 昇順:TRUE
- 降順:FALSE
実際にどのように使うかは以下で詳しくご説明させて頂きます。
実際の使い方
12月の売り上げ表から、合計の売上金額順に並び替えています。
数式は以下になります。
=SORT(A2:F20,6,FALSE)
「A2:F20」で範囲を指定して、「6」で列を指定しています。
並び替えは昇順にしていますので、「FALSE」が入ります。
なお列は、範囲を指定しても同じ結果が表示されます。(この場合は、F2:F20)
なお、条件を追加して計算することも可能です。
この表では単価も考慮した並び替えを指定すると、合計の売上金額が同額の場合、単価の高い順や低い順で並び替えることも可能です。
=SORT(A2:F20,6,FALSE,4,FALSE)
単純な並び替えの場合
単純に表の並び替えを行う場合は、「SORT関数」を使うよりも、データの並び替えを使ったほうが簡単です。
並び替える列のセルを選択して、メニューバーから「データ」→「シートを並び替え」→「昇順または降順」を選択します。
「降順」を選択すると、合計の売上金額が大きい順に並べ替えられました。
UNIQUE関数
基本的な使い方
構文=UNIQUE(範囲)
Googleのヘルプには以下のように書かれています。
重複する行を破棄して、指定したソース範囲内の一意の行を返します。行はソース範囲内の先頭から順に返されます。
重複するデータを削除する関数になります。
実際にどのように使うかは以下で詳しくご説明させて頂きます。
実際の使い方
住所録から重複したデータを削除します。
重複したデータは色を塗ってある2件、「佐藤一郎・佐藤二郎」になります。
数式は以下になります。
=UNIQUE(B3:G18)
数式はとてもシンプルで、範囲を選択するだけになります。
UNIQUE関数を使わないで重複を削除する
「重複の削除」は、「UNIQUE関数」を使わないでも削除することが出来るようになっています。
(この機能は2019年5月からリリースされた機能です)
表の範囲を選択したら、メニューバーから「データ」→「データ クリーンアップ」→「重複を削除」を選択します。
分析する列を指定します。
選択が終わったら、「重複を削除」をクリックします。
ここでは重複が2行見つかったと表示しています。
そのまま「OK」をクリックします。
重複していた「行」が無事削除されました。
「UNIQUE関数」を使うか、「データ→重複を削除」を使うかは、元のデータが必要か不要かによって使い分けるのが良いかと思います。
まとめ
今回ご紹介させて頂いた、「フィルタ」の関数も大変便利な機能です。
ぜひ表の作成や表を活用する際には、積極的に利用して業務効率向上を目指してください。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました。
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